バラの香り溢れるオレンジワイン、アルザスの若手ルイ・モーラーのレトランジュ・オランジュ

オレンジピールや紅茶、バラの花びらの香りが溢れるアロマティックで表現力豊かな芳香にうっとり。
注目のヴァン・ナチュール生産者が造る香り高い1本をご紹介します。

うっとりするほどアロマティックなゲヴェルツトラミネール

少し曇った美しいオレンジ色が特徴のワインです。グラスの中からオレンジピールや紅茶、バラの花びらの香りが溢れます。 まず、このアロマティックで表現力豊かな芳香にうっとりします。

口に含むとアプリコットティー、柑橘類、白桃などのジューシーな果実味、フラワリーなニュアンスに満たされます。余韻にほんのりとしたソルティな風味、程よいミネラル感が広がり、味わいの印象を引き締めます。

ゲヴュルツトラミネールに特徴的なライチの香りよりも、花や香辛料の風味が前面に感じられる仕上がりとなっています。このワインはマリアージュ王道のエキゾチックでスパイシーな料理だけでなく、幅広い料理との相性が良さそうです。

アルザスで最も若い世代のヴァン・ナチュール（自然派ワイン）生産者、ルイ・モーラー。実家は祖父の代から続くドメーヌを運営しており、現在はルイの父親が当主を務めています。

ビオロジック栽培を長く続けており、2009年からはビオディナミも導入しています。ルイ自身は実家のドメーヌを手伝いながら、それとは別に自分の名前を冠したワインを醸造しました。

ブドウ以外の添加物は一切使用せず、自然派ワインの造り方に徹底的にこだわっています。 SO2（二酸化硫黄）も必要な場合に限り瓶詰め時に最低限のみを添加しています。

また、アルザスの人気生産者との交流もあり、柔軟でピュアな若い感性を活かした独自のワインを生み出しています。

今回、社内でテイスティングしたレトランジュ・オランジュは、ヴァン・ナチュールに親しみがある人もない人も関わらず、大変好評でした。

その純粋でクリーン、芳醇なスタイルは飲む人を魅了します。 抜栓した当日はもちろん、翌日や翌々日、それ以降も美味しく楽しめました。味わいの変化はじんわりと現れ、しなやかさを増していくような印象でした。

このワインは日々の移ろいに思いを馳せながら、ゆっくりと堪能したい1本です。